ナショナルジオグラフィックノンフィクション傑作選 冬のライオン(人〇いライオン注意)

2月最初のブログからこんな話題ですみません;;

以前から気になっていた首記の本を読む機会が訪れました。

ナショナルジオグラフィックノンフィクション傑作選 冬のライオン 

*リンク先は密林です。

表題作を含めて10編のノンフィクションが収録されていて、その中の1編が「人食いライオン追跡 伝説の人食いライオンが子孫を残していた」(フィリップ・カブート著、河野純治訳)でした。…はい、「例のライオン」についてのまとまった記述がありました。

80ページ弱の記述の中に、いくつか出典として使えそうなものがありました。

1 「ツァボ」という地名の由来:現地語で「殺戮の地」という意味です。遠い昔の部族間抗争による大虐殺に由来するとのことです。(以前しっかり無出典で書かれてしまいずっともやもやしてましたが、これで幾分すっきりしました)

2 「ボマ」の材料:出典として使ったパターソンの手記では「ボマ」(とげのある灌木で作られた一種の垣根)の材質が「イバラ」となっていました。「人食いライオン追跡」では、「コンミフォラ」(没薬を採るあの木ですね)となっています。没薬の記事に載っているイラストでも、トゲトゲしい(マテ)木の姿が確認できます。

3 「巣穴」について:1996年、フィールド博物館の研究チームがその巣穴について調査を行いました。チームはツァボ川に架かる橋の南西側(パターソンの記述による)を広範囲に調査しましたが、該当の巣穴は見つかりませんでした。翌年4月になって、チームの1人がパターソンの記述に方角違いがあることに気づき、パターソンの発見から実に98年ぶりに再発見されました。ただし、その後の調査の結果、この巣穴はライオンのものではなく「タイタ族」という古代原住民の埋葬用の洞穴である可能性が高いというものでした(決定的な証拠があるわけではない模様)

ざっくりと読んだだけでもこれだけ新しい出典がありました。読み込めばさらに発見がありそうです。

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