[[歪んだ朝]]を執筆しました。

[[歪んだ朝]]

数回の中断(+相方の妨害w)を挟みつつ、1か月弱で書きあがりました。今年惜しくも天の彼方に旅立ったトラベルミステリーの名手、西村京太郎先生の初期短編です。

この作品には大掛かりなトリックやアリバイ工作などはなく、ほのかな苦みと哀愁があります。被害者となった少女の境遇や戦後復興期の山谷の様相などがきめ細やかに描写され、初読の私としてはかえって新鮮で心打たれるものがありました。

実は西村先生への追悼として何か記事を書こうと思い立ったとき、第1候補だったのはこの前読んだ「消えたなでしこ」でした。ただ、1次資料以外の言及が思うように見つからないためすっぱりと諦め、代わりに評価が定まっているこの作品について記事化した次第です。

西村先生はトラベルミステリー以外にも、時代小説や大型サスペンス小説の執筆に意欲を示していたと聞いたことがあります。陽の目を見ていたらどんな作品が生まれたのか…ともあれ、合掌。


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