新国立劇場バレエ団『不思議の国のアリス』(2022年6月8日マチネ、新国立劇場オペラハウス)

【振付】クリストファー・ウィールドン
【音楽】ジョビー・タルボット
【美術・衣裳】ボブ・クロウリー
【台本】ニコラス・ライト
【照明】ナターシャ・カッツ
【映像】ジョン・ドリスコル/ジュンマ・キャリントン
【パペット】トビー・オリー
【マジック】ポール・キエーヴ
【共同制作】オーストラリア・バレエ

主なキャスト

【アリス】池田理沙子
【庭師ジャック/ハートのジャック】井澤 駿
【ルイス・キャロル/白ウサギ】速水渉悟
【アリスの母/ハートの女王】本島美和
【手品師/マッドハッター】スティーヴン・マックレー(英国ロイヤルバレエ)

キャスト詳細はこちら 

不思議の国のアリス(新国立劇場公式サイト)

前回(2018年)の感想はこちら

コロナのせいで公演がキャンセルとなっていた「アリス」、待望の再演です。今回は井澤弟君の「ジャック」を観たいがために平日マチネ(もれなく学生団体付き)を選びました。

前回と前々回の学生さんは男の子が多かったため、幕開きの拍手を長々と続ける迷惑な輩がいましたが、今回は女の子だけだったようで、いたって鑑賞態度はよかったです。(そして十分に楽しんでいた模様)

キャストは全員適役で好演です。踊りも演技も表情豊かで可愛らしい池田さんのアリスと爽やかでキラキラした井澤弟君、復帰が嬉しい速水君(ズボンのお尻からウサギの尻尾が「ポン!」と現れる場面で多くの笑いが)、ヒステリックで怖いのに妙にチャーミングな本島さんの女王、そして「先輩」のマッドハッター(みんな最高!)など。

特筆すべきシーンとしては女王と家臣たちのローズアダージョならぬ「タルトアダージョ」です。(元ネタを知っているから余計笑える…)すぐに「首を切れ」と怒る女王と恐る恐る彼女と踊る4人の家臣たちの場面です。女王の近くでは首切り役人(中家さん、名演!)がガンを飛ばしまくっていて、途中でなぜか家臣の数が減ってしまうところに余計笑えました。

笑いと驚きとの連続の後、暖かい余韻の残るラストもよかったです。

オペラハウスのカフェでは特製のジャムタルトを販売していたそうで…時間があれば食べてみたかったです。そして突然発表された本島美和さんの退団(びっくり)、この日が私の観る彼女の最後の舞台となってしまうのか…(引退とは書かれていないから、どこかの舞台で観ることはできるかも)

でも、今日の学生さんたちは幸せです。「先輩」に加えて井澤弟君など勢いのあるダンサーさんや素晴らしい舞台を鑑賞できたのですから。

新国立劇場バレエ団プリンシパル・キャラクター・アーティスト 本島美和が退団します 

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