本年のゴールデンウイークは、バレエ鑑賞や日帰り旅行、そしてウィキペディアの執筆イベントなど充実していましたが、休日と土曜出勤も各1回ずつ割り当てられてしまいました;; で週の後半はヘロヘロヨロヨロでした。
愚痴はこのくらいにして、久々に最近読んだ本の話でも。
「消えたなでしこ」
最近惜しくも他界された西村京太郎先生の小説で、所謂「十津川警部シリーズ」です。タイトルの「なでしこ」はまんま女子サッカーの「なでしこジャパン」の面々(ただしロンドンオリンピック前後のメンバー)です。
大まかなストーリーは、ロンドン五輪直前の時期になでしこジャパンの選手たち+佐々木則夫監督が誘拐されるという大事件が起き、それを十津川警部を始めとする面々がただ1人事件の難を逃れた澤穂希選手のアシストを得て解決に向けて動き出すというものです。
久々に読んだ十津川警部ものは面白くて、一気に読んでしまいました。犯人の動機と最後の結末への展開がやや弱いというか予定調和っぽい感もありましたが…。
西村先生がなでしこジャパンの面々をリスペクトしながら書いているのが感じ取れて、読後感はなかなかよかったです。なでしこジャパンの面々も単に誘拐されているだけではない面や、佐々木監督の策士ぶり(最初のうち澤選手がそれに立腹している)など、細部にもスパイスが利いています。
2012年の発表当時、かなり話題になったようですが、私は西村先生の没後に知りました…。そして、吉田健一先生の文体の洗礼を経た目で見ると、西村先生は句読点が非常に多い印象も受けます(逆に言えば吉田先生が「打たなすぎ」なのかもしれない)。
消えたなでしこ (十津川警部シリーズ) (読書メーター)
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