新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』(2017年10月28日、新国立劇場オペラパレス)

振付:ウエイン・イーグリング
美術:川口直次
衣装:前田文子
照明:沢田祐二
指揮:アレクセイ・バクラン(ウクライナ国立歌劇場指揮者)
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京少年少女合唱隊
クララ/金平糖の精:米沢 唯
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:井澤 駿
ドロッセルマイヤー : 貝川鐵夫
ねずみの王様 : 渡邊峻郁
クララ(子役):コノリーメアリー翠
フリッツ(子役);毛利輝忠
ルイーズ(クララの姉): 奥田花純
雪の結晶ソリスト:柴山紗帆、渡辺与布
花のワルツ : 寺田亜沙子、細田千晶、原 健太、浜崎恵二朗

新演出でのお披露目となる新国立劇場バレエ団の『くるみ割り人形』、2日目の公演を鑑賞してきました。世間はハロウィンなのに、1足早いクリスマスです。『くるみ』は音楽も物語も大好きなので楽しく観ましたが、いくつか納得のいかない点もある演出でした。

納得できる点

1 主人公の「クララ」が子役の女の子と米沢さんの「2人1役」です。これは幼いクララが凛々しいドロッセルマイヤーの甥に恋心を抱き、夢の中で彼に見合うレディーとなるという点で理解できます。(また甥を演じた井澤君が水際立ったイケメンぶりで、あれではクララじゃなくても惚れてしまいます。しかも幼いクララちゃんにも一人前のレディーとして優しく接するジェントルマンでした)
2 ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子の1人3役…夢の中で王子とくるみ割り人形に姿を変える甥は、クララの憧れの具現化した存在ということですね。(それだけに踊りも演技も大変そうだけど)
3 ドロッセルマイヤーの活躍が通常の番に比べて多い。1幕(雪の国)の最後ではクララと王子を気球に乗せて救ったり、クララの夢を叶えてお菓子の国へ導く魔法使いとしての役割を果たしたり。2幕のディヴェルティスマン(蝶々)ではサポートも。
4 「金平糖の踊り」が省略なしで踊られていました。(たいていの演出では後半部分が端折られる)「金平糖の踊り」は名曲だし、端折られることが多いこの部分はあたかも金色のシャンパンの泡がキラキラと弾けるようで好きなのです。


納得しがたい点
1 ねずみの被り物がリアルすぎて怖い;;あと、「雪の国」ではねずみたちの「乱入」(としか見えなかった)のために、せっかくの「雪のワルツ」(この曲、大好きなんだよな…)の場面が妙に騒々しくなって艶消しでした。
2 「お菓子の国」のセットが地味で、照明もやや暗め。
3 幕切れ。通常の曲ではなく1幕1場(パーティーの終わり)の曲を持ってきたのはまあよいとしても、クララとフリッツが厳寒の戸外に外套もなしで出ていくのは…。(2人が見上げる夜空にあの気球が浮かんでいるのはなかなか良かったけど)

その他。
キャスト表を見て驚いたのは、「ねずみの王様」の中身が期待のイケメンダンサー、渡邊峻郁君だったことです。カーテンコール時には、1回だけあの被り物を取ってハンサムなお顔を見せてくれました。(客席からも驚きの声と歓声が。他日の公演では、井澤君と奥村君も「中身」を演じたようです)

終演後、バックステージツアーが開催されたようです。ただし、限定40名で約1時間。ちょっと残念でしたが、今回は諦めました;;なお、今シーズンも「年間プログラム」(1500円也)が販売され、個々の演目プログラムは無料で配布される形式をとるようです。

くるみ割り人形』(新国立劇場特設サイト)

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