音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
編曲:ギャヴィン・サザーランド
振付:ウエイン・イーグリング (マリウス・プティパ原振付による)
装置:川口直次
衣裳:トゥール・ヴァン・シャイク
照明:沢田祐二
指揮:アレクセイ・バクラン
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
キャスト
オーロラ姫:木村優里
デジレ王子:井澤駿
リラの精:細田千晶
カラボス:米沢唯
国王:輪島拓也
王妃:本島美和
カタラビュート:小口邦明
6人の精:誠実-川口藍、優美-堀口純、寛容-若生愛、歓び-広瀬碧、勇敢-奥田花純、気品-仙頭由貴
カヴァリエ:木下嘉人、中家正博、渡邊峻郁、小柴富久修、清水裕三郎、原健太、浜崎恵二郎
4人の王子:イタリア-浜崎恵二朗、スコットランド-中家正博、ドイツ-貝川鐡夫、ロシア-渡邊峻郁
伯爵夫人:堀口純
ガリソン:宝満直也
宝石の精:エメラルド-奥田花純、サファイア-飯野萌子、アメジスト-五月女遥、ゴールド-木下嘉人
フロリナ王女:池田理沙子
青い鳥:奥村康祐
長靴を履いた猫:原健太
白い猫:原田舞子
赤ずきん:広瀬碧
狼:福田紘也
親指トム:福田圭吾
プロローグ付き全3幕(休憩2回25分ずつ)の全幕バレエのため、帰宅が11時半ころにずれこみました。プロローグだけでも通常の全幕バレエの1幕分に匹敵する内容なので。進行はプロローグ→1回目の休憩→1幕と2幕→2回目の休憩→第3幕。結構な長丁場ですが、新国立劇場オペラパレスの座席は、私みたいな腰痛持ちが長時間座っていてもさほど辛さを感じません。
公演について。グランドバレエに相応しい壮麗さのある見事な公演でした。舞台装置がどの幕も素晴らしく、プロローグの幸福感に包まれた宮廷がカラボスの乱入(アシダカグモのような乗り物で突入してくる)で一気に禍々しく変容する場面や、重厚にして華麗な3幕の結婚式などが。
リラの精とカラボスは幕が開くとすぐに姿を見せます。舞台上であたりを睥睨するカラボスに対して、リラの精は舞台上方からシャンデリアのような仕掛けに乗って降りてきます。細田さん、米沢さん、いずれも美しくて好演でしたが、リラのスイムキャップ風帽子だけは…?
リラの帽子の件だけではなく、衣装についてはいくつか疑問点がありました。「ローズ・アダージョ」の部分でオーロラ姫の衣装が見慣れたピンクではなく白っぽかったこと、森の精たちのコスチュームはグリーンの色合いがきつすぎて、幻の場が少々艶消しだったこと、プロローグでは、リラの精以外は妖精たちの衣装が同じで、やや華やぎを欠いたこと(せっかく妖精の数が増えているのに)。そして、「目覚めのパ・ド・ドゥ」でオーロラ姫の衣装が「あれ」なのは…(予備知識はあったんだけど、驚きました)
他に気づいたことは、(先ほどちょっと触れましたが)プロローグの妖精の数が通常より1人増えていて、(少なくとも私が)聞いたことのないヴァリアシオンの曲が使われていたこと、3幕のディヴェルティスマンで狼さんがおばあちゃんに化けて赤ずきんちゃんを騙そうとしていたこと(前も観てましたが、今回もかなり笑えました)などです。おっと、忘れちゃいけない…井澤くんも木村さんも、若々しく新鮮で華やかな主役ぶりでした。
新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』 木村優里&井澤駿、フレッシュな美男美女が演じる夢世界
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