やはり舞台は、生で見るに限ります。この「R&J」も素晴らしい作品でした。主役二人(ジェイソン・レイリー、エレーナ・テンチコワ)の演技と踊りが、あまりにもよく知られたこの恋愛悲劇に生き生きとした精彩を与えています。(無論それには、振付家ジョン・クランコの力量と、装置や衣装、そして共演者の力もあるのでしょうが)
実を言うと、プログラムやチラシの写真を見た限りでは、主役の二人は、適役とは思えなかったんです。
ロミオは物凄く顔が濃いというか南方系というか…。ジュリエットは眉の薄い怖い顔だったし。(N×Sさん、プログラムに載せる写真、もっと選びましょうよ…)
幕が開くと、そこにはヴェローナに生きる若く一途な恋人たちが確かに存在していました。最後の二人の死の場面では思わず目頭が…。
マキューシオ、ペンヴォーリオ、ティボルト等を踊り演じたダンサーも良かったです。
(特にマキューシオ役のエリック・ゴーティエは、小柄な体で、軽妙な踊りと演技を魅せてくれました)
ティボルト役のイヴァン・ジル・オルテガ…「オネーギン」の優しいグレーミン公爵とは180度違う傲慢で尊大なティボルトですが、一つ一つの動きに説得力があってよかったです。
プロコフィエフの美しくドラマチックなメロディーをよく捉えた振り付け、クランコはやはり天才です。(早世が今更ながら惜しまれます)
次回の来日が楽しみです。(いつになるのかな)二演目とも素晴らしい公演でした。
追記:2005年のブログからです。この年のシュツットガルト公演は、10年以上経過した現時点では「オネーギン」の方が印象深いです。
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント