世界バレエフェスティバル30周年記念公演 第11回世界バレエフェスティバル Aプロ(2006年8月3日、ソワレ)

【第1部】 

ルシンダ・ダン マシュー・ローレンス
「ラ・ファヴォリータ」 振付:ペタル・ミラー=アッシュモール 音楽:ガエターノ・ドニゼッティ

ニコラ・ル・リッシュ
「7月3日 新しい日、新しい人生」-世界初演- 振付:ジェレミー・ベランガール 音楽:エイフェックス・ツイン

タマラ・ロホ イナキ・ウルレザーガ
「白雪姫」 振付:リカルド・クエ 音楽:エミリオ・アラゴン

ジョエル・ブーローニュ アレクサンドル・リアブコ
「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フレデリック・ショパン

【第2部】

ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル
「ロミオとジュリエット」より “バルコニーのパ・ド・ドゥ” 振付:ジョン・クランコ音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

レティシア・オリヴェイラ ズデネク・コンヴァリーナ
「エスメラルダ」 振付:マリウス・プティパ 音楽:チェーザレ・プーニ

アリーナ・コジョカル フィリップ・バランキエヴィッチ
「オネーギン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・クランコ 音楽:チャイコフスキー 
編曲:シュトルツェ

アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス
「ジュエルズ」より “ダイヤモンド” 振付:ジョージ・バランシン 音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

イリーナ・ドヴォロヴェンコ ホセ・カレーニョ
「白鳥の湖」より “黒鳥のパ・ド・ドゥ” 振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

【第3部】

オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ
「扉は必ず・・・」 振付:イリ・キリアン 音楽:ダーク・ハウブリッヒ(クープランに基づく)

マイヤ・マッカテリ デヴィッド・マッカテリ
「眠れる森の美女」 振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

ルシンダ・ダン マシュー・ローレンス
「コンティニュウム」振付:クリストファー・ウィールドン 音楽:ジェルジ・リゲティ

ガリーナ・ステパネンコ アンドレイ・メルクーリエフ
「ライモンダ」 振付:マリウス・プティパ/ユーリー・グリゴローヴィチ 音楽:アレクサンドル・グラズノフ

アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー
「春の声」 振付:フレデリック・アシュトン 音楽:ヨハン・シュトラウス

【第4部】

アレッサンドラ・フェリ ロバート・テューズリー
「カルメン」 振付:ローラン・プティ 音楽:ジョルジュ・ビゼー

シルヴィ・ギエム
「TWO」 振付:ラッセル・マリファント 音楽:アンディ・カウトン

ジル・ロマン 那須野圭右、長瀬直義
「ベジャールさんとの出会い」-世界初演- 振付:モーリス・ベジャール
音楽:グルック/ショパン/アルゼンチン・タンゴ/アンリ

ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ
「マノン」より“沼地のパ・ド・ドゥ” 振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ

ヴィエングセイ・ヴァルデス ロメル・フロメタ
「ドン・キホーテ」 振付:マリウス・プティパ 音楽:レオン・ミンクス

指揮:アレクサンドル・ソトニコフ  
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団  ピアノ:高岸浩子


たまには一つずつ感想を。

「ラ・ファヴォリータ」-綺麗な小品だが新味なし。

「7月3日 新しい日、新しい人生」-冗長に過ぎる。途中で何故か暗転が入って、観客の集中力を途切れさす演出も駄目。ニコラの良さが出てないし、風体だけ見ると、「パリの風来坊」みたいに薄汚いのも何だかな。ベランガールは当分踊り手に専念したほうがよさそう。

「白雪姫」-これはタマラ・ロホが凄まじいまでの回転を魅せた。3回転どころか、4~5回転しているようにさえ見える目が眩むまでの連続回転。伝説の「ジョイス・クォーコ」とどちらが凄かったんだろうか。イナキ・ウルレザーガは、タマラと外見が調和していて、いいペアだと思った。
(前回のバルボラ・コホトコヴァとはあまりにも不釣合いだったので)

「椿姫」-2人とも綺麗。椿姫マルグリットが黒いドレスから白いコスチュームに早替わりするシーンにはいつもドキドキ。

「ロミオとジュリエット」-この二人にぴったりな演目。爽やかで可憐。

「エスメラルダ」-白っぽくて特徴のない衣装は舞台上の見栄えでどうだろうか??踊ってないとあの衣装じゃ何の演目だかわかりゃしないかも。
「エスメ」はかつて観たヤンヤン・タンが素晴らしくて、それを越える踊りはまだ観てないなあ…。

「オネーギン」-アリーナ・コジョカルは可憐だけど、タチアナというよりオリガに向いてるような。(踊り自体は上手い)

「ジュエルズ」-美男美女の端正で洗練された踊りだけど、観ながらいろいろ考えてしまった。(三面記事的なこととか)

「黒鳥のパ・ド・ドゥ」-イリーナ・ドヴォロヴェンコはクールビューティ、輝くように美しいオディールでした。ホセは相変わらず堅実な踊り。

「扉は必ず・・・」-キリアンの絵画的な作品。ルグリもオーレリーも綺麗。

「眠れる森の美女」-デヴィッド・マッカテリのもっさりした髪型が気になって(苦笑)去年のロイヤル「シンデレラ」でも思ったけど、あまり洗練されてない気が。(去年は急な代役だったので同情点が入りましたが)

「コンティニュウム」-プログラムに載ってたスチルは綺麗だったんで、期待してたけど…。

「ライモンダ」-ガリーナ姐さんの舞台姿を観たかったので十分満足。(でもウヴァーロフと一緒ならもっとよかった)

「春の声」-アリーナはこちらの小品の方がさらによかった。彼女自身も風に舞う花びらのように軽やかで可愛くて。

「カルメン」-あれ?テューズリーって黒髪だったっけ??と馬鹿なことを考えてしまいました。(3月の『ア・ビアント』では金髪だったので)
フェリにはカルメンより、マノンやジュリエットなどが合ってると思うけど。

「TWO」-また観られたことに感謝。これはシルヴィならではの世界。

「ベジャールさんとの出会い」-プログラムに書かれた原題を見て笑ってしまった。ジルは上手いけど、小品集にしては構成が散漫だった気が。

「マノン」より“沼地のパ・ド・ドゥ”-この二人で「マノン」の全幕が観たかったです。もう無理かな。

「ドン・キホーテ」-ヴィエングセイ・ヴァルデスの人間技とは思えない超バランス、竜巻のような回転に仰天。ロメル・フロメタもよく跳んでよく回る。フェスティバルのトリに相応しいパフォーマンス。

演奏で特に気になったのは、ハープが「ドン・キ」で妙な音を何回も出してたことです。(以前何かの公演で、ボリショイ劇場から専属のハープ奏者、シャメーワ女史を招聘したときの演奏はよかったです)

終演予定が20分以上ずれた為、帰宅が翌日になってしまった私です(苦笑)ついでに昨日は夕飯も食いそこねました…。

追記:2006年のブログからです。今だったら、コジョカルのタチアナを全幕で観てみたいです。でも、その機会があるのかどうか。

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