ボリショイ・バレエ団「ファラオの娘」(2006年5月12日ソワレ)

先ほど帰宅して、顔を洗ってからこのブログを書いております。
今回の日本公演は(キャスト変更があったにしても)素晴らしかったです。ボリショイの底力の凄さを魅せてくれました。
キャラクテールやコールドの質の高さに(脇がしっかりしてると、全幕の場合さらに面白くなる)、美男美女ぞろいのダンサーたち。(旧ソ連邦って美人の特産地だったのか?と思えるほどでした←グルジアやウクライナなど旧ソ連邦出身者も多いため)

今日の「ファラオの娘」も異国情緒溢れる華麗な舞台で目を瞠りました。本物の馬が舞台に出てくるし、場面転換はスピーディーで、主役のアスピシア姫は色とりどりの綺麗な衣装をとっかえひっかえ。(猿の役を踊り演じた岩田さん、今日も巧かったです)
まあストーリーは突っ込みどころもなくはないですが…。(アスピシアが身投げをする、ナイル川の神様が何故かホタテの玉座に座ってたり、悪玉のヌビア王が猛毒を持つ聖なる蛇の入った籠の傍を平気で通ってたり)
主役のアスピシア、アレクサンドロワはガラで見るより、全幕で見たほうが生きる素敵なバレリーナです。(かなり大柄だけど)1幕の神秘的で威厳ある姿での登場からしてよかったです。
フィーリンも相変わらず巧くて綺麗です。(本当はツィスのタオールを見る予定だったが、素晴らしかったから文句は言わない)
今年はアレクサンドロワに非常に縁のある上半期です。(マラーホフガラで2回、ボリショイで2回観たので。観るたびによくなっている彼女の舞台です)

ボリショイの来日公演、今回は2演目とも素晴らしかったです。行った日はいずれもキャストが名演で。(グラチョーワのニキヤとアレクサンドロワのガムザッティの対決は忘れられない)

誰かが書いていたけど、N×Sは総花的なバレエフェスより、ボリショイの大型引越し公演(できればオケつき)でも企画してくれればいいと、本当に思います。(フェス、何でこいつが?と思うようなダンサーが呼ばれているんで。まあフェス自体は楽しいんですけどね)

次回はグリゴローヴィチ氏振付「スパルタクス」「黄金時代」とかのボリショイならではの演目も見てみたいです。(カプツォーワやクレフツォフもまた日本の舞台で見たいです。無論ネポ、ツィス、アレクサンドロワ、グラチョーワや今回負傷で出られなかったステパネンコ姐さんやウヴァーロフも)

昨日は東京公演の千秋楽だったので、色とりどりの紙テープと黄金の花吹雪がフィナーレを華麗に飾りました。ファラオ(スィトニコフ)がアスピシア(アレクサンドロワ)に祝福の花吹雪を撒いていたのが微笑ましかったです。(アレクサンドロワ、自分でも2回花吹雪を撒いてた)

やっぱり全幕のグランド・バレエ(しかも日本ではなかなか上演されないもの)を観に行くのは心が高揚します。

…ボリショイと言えば、「解雇騒動」で名を馳せた「アナスタシア・ヴォロチコワ」女史がプリンシパル階級で在籍していたのに、今回の来日メンバーには含まれてませんね。(前回の来日公演でも含まれてなかった)
彼女、まだボリショイに籍があるんだろうか??

(ちなみに『解雇騒動』と言うのは、大好物のアイスクリームの食いすぎで体重が軽く60キロを越してしまった彼女をリフトできる唯一の男性が退団したので、彼女も辞めさせられたという、どこまで本当なのかわからない騒動でした。既に法的には彼女の言い分が認められて解決していたはずだけど??)

痩せてた頃(マリインスキー・バレエに在籍してた時分)の彼女は、光り輝かんばかりの大柄な金髪美人でした。(手足が長く、舞台映えもして綺麗だったです)

追記:2006年のブログからです。キャストを入力してなかったのは何故?
ちなみに、ヴォロチコワ女史のその後については寡聞にして知りません…。

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