「マラーホフの贈り物2006」(Aプロ、2006年2月26日)
来日予定メンバーに不測の事態が相次いだようで、当初予定とかなり演目などが違ってました。
ボリショイの若手プリマ、ルンキナはバレエ団側の都合、マルセロ・ゴメスは足の手術、ゴメスの代役になるはずだったクライエフスキーは来日直前に負傷…。
そういえば前回(だったっけ?)もフォーゲルの負傷でメンバーが変わってしまったなと思い起こしました。
少々不安はありましたが、代役のメンバー(ボリショイの若手プリマ、マリーヤ・アレクサンドローワ)や常連のルシア・ラカッラ&シリル・ピエール、ジュリー・ケントなどが頑張って盛り上げてくれました。
今日一番良かったのはルシア&シリルの「ライト・レイン」ルシアの美点、脚の美しさと強靭さを十分に堪能させる小品でした。
雨だれを思わせるような細かいリズムのメロディーに乗って繰り出されるムーブメントの流麗な美しさ…ルシアは並外れた身体能力を生かして、さらに強い印象を与えてくれます。(シリルのサポートも完璧)
まるでビールマン・スピンのようなポーズで静止すると、彼女のプロポーションの美しさに溜息ものです。(何せ9頭身)
幕開けのジュリーとマラーホフ「ザ・グラン・パドドゥ」もよかったです。(ジュリーが大真面目にコミカルな役を演じてて爆笑もの)
今回はフィナーレに「パキータ」のコーダの曲を使って、出演者たちがまた踊るサービスがありました。(盛り上がったな、あれ)
帰途、五反田の駅まで歩きながら「パキータ」の曲を口ずさむ私でした。
(フィギュアの佐藤 有香さんが以前フリーで使ってた曲なので、知ってる人もいるはずです、「パキータ」は)
「マラーホフの贈り物2006」(Bプロ、2006年3月9日)
開演前、いきなり「山手線遅延のため開演が10分遅れます」とアナウンスが…。
マラーホフのグループ公演最終日はこんな始まり方でした。
座長の彼も流石にお疲れのようです。第一部「ラ・シルフィード」は無難な出来でしたが、第二部「エチュード」(これを一番観たかった)では彼らしからぬ生気のなさが所々目に付きました。
でもトリの第三部「アリア」(ソロ)で持ち直し、フィナーレでの踊りはいつものマラーホフで安心です。
よかったのは今日もルシア・ラカッラ。第一部「アゴン」ではあの美しい脚の魅力と、強靭な技術に支えられた確固たるバランスで、バランシンの難しいパ・ド・ドゥを見事に踊りこなし、第三部「ロミオとジュリエット」では、一途で可憐な少女の姿を舞台上に鮮やかに表現していました。(そういえば今回は彼女の大得意なプティの作品を踊っていないな、ルシアは)
それから「エチュード」で来日できなかったクライエフスキーの代役だった高岸さんが、覇気溢れる踊りで素晴らしかったです。(大きく高い跳躍、ダイナミックな回転…絶好調でしたね)
私はAプロの方がよかったですが、今日の公演も十分楽しませていただきました。(マラーホフの舞台、あと何回観られるのかな…)
追記:2006年のブログからです。(A、Bプロを一気に転載)10年ひと昔というけれど…すでに現役を退いた方もいらっしゃる。
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント