◆主な配役◆
レ・シルフィード
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:フレデリック・ショパン (ロイ・ダグラス編曲)
プレリュード: 吉岡美佳
詩人:フリーデマン・フォーゲル
ワルツ:長谷川智佳子
マズルカ:田中結子
コリフェ:高木綾-奈良春夏
1. プレリュード(前奏曲イ長調)作品28の7
(日本では『太■胃酸のテーマ』として超有名な曲)
2. ノクターン(夜想曲変イ長調)作品32の2
全員で踊る
3. ワルツ(変ト長調)作品70の1
女性ソリストのヴァリエーション(ソロでの踊り)
4. マズルカ(ニ長調)作品33の2
女性ソリストのヴァリエーション
5. マズルカ(ハ長調)作品67の3
男性ソリストのヴァリエーション
6. プレリュード(前奏曲イ長調)作品28の7(1と同じ)
女性ソリストのヴァリエーション
7. ワルツ(嬰ハ短調)作品64の2
パ・ド・ドゥ
8. ワルツ(変ホ長調)作品18(華麗なる大円舞曲)
全員の踊り
薔薇の精
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー
(編曲:L.H.ベルリオーズ)
薔薇: 大嶋正樹
少女:高村順子
牧神の午後
振付:ワツラフ・ニジンスキー
音楽:クロード・ドビュッシー
牧神:シャルル・ジュド
ニンフ:井脇幸江
ペトルーシュカ
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
ペトルーシュカ:中島周
バレリーナ:小出領子
ムーア人:平野玲
シャルラタン: 高岸直樹
開演前、場内の照明が暗くなったところでサ○チュー氏がステージの緞帳前にご登場。
相変わらず滑舌が宜しくないご様子ですが、お話の内容は、今回のマラーホフ降板とキャスト変更についての事情と経過の説明でした。
NBSのウェブサイトなどで殆どこの件についての事情は判っていたので、(ああ、まあしょうがないな)と思いながら聞いていたのですが、サ○チュー氏は「マラーホフが挨拶のために昨日来日してくれた」と説明をしてくれました!
次いでマラーホフが通訳の女性の方と共に登場。
短いご挨拶でしたが、来年の「マラーホフの贈り物」公演での再会を楽しみに待つことにしましょう。
さて、ここからは演目の感想を。
「レ・シルフィード」は綺麗な作品ですが、今日のオケは…(汗)
「ノクターン」などで管楽器と弦楽器が不調和な響きを帯びてたのはかなり残念。(それでも他日よりよくなったとバレエ関連の掲示板で見かけました)
フォーゲルは容姿が美しくて、夢見る若い詩人に合ってます。東京バレエ団の女性陣は、ソリストもコールドもよく揃っていていい出来栄えでした。(それだけにオケがあれでは…)
「薔薇の精」はセットに関しては、この前観たマリインスキーの同じ作品よりずっと宜しいです。(ちゃんとインテリアも窓もありました。マリインスキーは少女が眠る椅子以外は、薔薇の花束を活けた大きな花瓶くらいしかなかったので。せめて作品のポイントにもなる窓くらいは欲しいものです)
「少女」もかのバレエ団よりはずっと深窓の令嬢っぽくて役柄にあってたような。(あのときの「少女」は、日に焼けた肌色のせいで夜遊びして帰ってきたギャルみたいに見えなくもなかったので)
「薔薇」については、大島さんの顔がどうも「帝○物語の嶋■久作氏」に見えてしまうので、「薔薇の精」というより「薔薇の妖怪」…ぽかったような(本当に目の悪い観客でゴメンナサイ)
「牧神」はこの前のルグリ・ガラでのパンツマン…もといバンジャマン・ペッシュの踊りがまだ生々しく脳裏に焼きついているのですが、「あれ」とは全然違う振付でした。(でも根源的な欲望を捉えた内容に違いはないけど)
ジュドの「牧神」は写真で観たニジンスキーのそれを想起させます。二次元的な振付で、派手な技巧はないのに内面から湧き上がってくる欲望の疼きを感じさせます。
井脇さんのニンフも少ない動きの中に、「牧神」との束の間の交流を感じさせるいい舞台でした。
「ペトルーシュカ」では「バレリーナ」を演じた小出さんが出色。愛らしいお顔でにっこりと微笑んだまま…表情が固まってます。(3人の中で一番人形ぽかった)
タイトルロールの中島さんは、哀れさ、哀しさはよく出てたと思います。ただ、ちょっとまだ「人間」が残っていたかな?
「シャルラタン」(老魔術師)の高岸さんは普段のハンサムなお顔はどこへやら、白髭に付け鼻(しかも鉤みたいに曲がっている)で全くの別人です。巧みに得体の知れない怪人物役を演じておりました。
追記:2007年のブログからです。この年はボリショイとマリインスキーの合同ガラやら、ルグリのガラやらを観にいってて、文中でも言及してます。(国際フォーラムは、とことんバレエには向いてないわな…)
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