新国立劇場バレエ団「ドン・キホーテ」(2016年5月5日)

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念のため…トップの画像の建造物は新国立劇場そのものではなく、コンサートホール方向を撮影したものです。
新国立劇場の建物は撮影がいろいろと困難だったので。

本日は「ドン・キ」鑑賞の日です。天気はいいけどこのところの睡眠不足で「寝落ち」しないか心配でした。
結論を先に言うと、そういう事態にはなりませんでした。文字どおり「目の覚めるような」パフォーマンスで質の高い公演です。

プロローグ付き全3幕5場
振付:アレクセイ・ファジェーチェフ(元ボリショイ・バレエ団芸術監督)
原振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
指揮:マーティン・イェーツ
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

◆ キトリ(ドゥルシネア)
米沢 唯
◆ バジル
井澤 駿
◆ ドン・キホーテ
貝川鐵夫
◆サンチョ・パンサ
髙橋一輝
◆ キトリの友達(ジュアニッタ)
柴山紗帆
◆ キトリの友達(ピッキリア)
飯野萌子
◆ エスパーダ
マイレン・トレウバエフ
◆街の踊り子
長田佳世
◆メルセデス
本島美和
◆ カスタネットの踊り
堀口 純
◆森の女王
細田千晶
◆キューピッド
五月女 遥
◆ボレロ
丸尾孝子 中家正博
◆第1ヴァリエーション
奥田花純
◆第2ヴァリエーション
寺田亜沙子

振付のファジェーチェフさんは、かつてニーナ・アナニアシヴィリの名パートナーとして知られた方です。ニーナさん自身もわりと最近のインタビューで彼の近況に言及していました。

ファジェーチェフ版は、ジプシー娘の踊り(2幕の見せ場)がないのが疑問ではありますが、以前同じプロダクションを新国立で観た時ほど(あれれ?)という感じはありませんでした。
(キューピッドの踊りが他のヴァージョンに比べて増えてるのはちょっといいかも。今日踊った五月女さんは上手い人だし)

以前観たときのキャストは、キトリが川村真樹さん、バジルが厚地康雄さんで、長身でラインの美しい2人が踊りを競い合う姿は大いに見応えがありました。
(2人ともすでに新国立を去ってしまってるのが寂しい。厚地さんはバーミンガムにいるようだけど)

今回の主役の2人はやはり背が高く、テクニックに関しては特に米沢さんが非常に優れていました。3幕のコーダ、扇を手に持ったままのグランフェッテ(時折開いた扇を高々と差し上げてみせるわ、ダブル?トリプル?の回転が加わってるわ…)、それにラストの回転移動(ピケ?シェネ?、未だに区別がよくわからん)の目覚ましいスピードにびっくり。あれだけスピーディーなのは初めて観ました。

井澤くんも大いに頑張っていて、片手リフトを見てるとこちらが「手に汗を握る」感があったけど、長い脚のラインを生かした大きなジャンプとかダイナミックな回転とか、楽しませていただきました。

会場も大いに盛り上がっていて、カテコの繰り返しが何回も。私も(咳のせいで声があまり出ないのにも関わらず)「ブラヴォー」を連呼してしまいました←普段の公演ではめったにブラヴォーなど叫ばないくせに。

では、その他のダンサーについて。

エスパーダのマイレンさんは、ムレータ(闘牛士が使うあの布をそう呼ぶらしい)の扱いが鮮やかで、見得の切り方や踊りの魅せ方がさすがに巧い。その他のトレアドールたちも背が高くてかっこいいし。
(名前はわからんけど、凄いイケメンがいたんだよな。プログラムの写真を確認してもわからなかったのは舞台マジックのせい??)

本島さんとか長田さんとか、主役級の女性ダンサーが重要な脇役で出演しているのも舞台に厚みが加わって高得点でした。あと、サンチョ・パンサの高橋さんが愛嬌たっぷりで、3幕でキューピッド隊の1人が矢を落としてしまったのをさりげなく拾ってリカバーしてたのも立派。1幕の「トランポリン」で空中高く投げられるとき回転して体勢を変えていました。(ただ放り上げられるだけの人も結構多かったりするので、これも立派)

井澤くんについては、見た目からして「王子様」の方が似合っているとは思います。
(ニューイヤー・バレエのときの「海賊」グラン・パ・ド・ドゥでも、どこぞの国の王子様が海賊の一味に身をやつしているように見えたし)ノーブルさは隠しきれないものの爽やか好青年のバジルで、なかなか好印象。今後も機会を作って、可能な限り彼の舞台を観に行ってみたいものです。ああ、楽しかった♪

バレエスタジオDUO所属 井澤駿さん(2014年のインタビュー)

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